身体にあったベンチプレスのグリップ(握り方)
ベンチプレスで肩の痛みや、バーを下ろした時に肩や肘が窮屈な場合、グリップ(バーの握り方)があなたの身体にあっていないかもしれません。
ベンチプレスのグリップ、バーの握り方には大きく分けて、ハの字(内ハの字)グリップと、逆ハの字(外ハの字)グリップがあります。
ハの字は前腕を回内(内側に捻る)させ、主に親指と人差し指で握ります。
ハの字は回内を強くするほど手首がより外へ移動するため、挙上距離も短くすることができ、パワーリフターではおなじみのグリップです。
逆ハの字よりも胸筋と肩への関与が高いグリップで、胸のトレーニングとしてはこちらの方が有効ですが、回内し過ぎると脇が開きやすくなるので、肘や肩を故障するので気をつけなければいけません。(脇を開かないようにするには、ブリッジが必要です)
逆ハの字は前腕を回外(外側に捻る)させ、主に小指と薬指で握ります。
逆ハの字は前腕を回外させるため、脇を閉めた(絞った)腕立て伏せのような形になり上腕三頭筋の関与が高くなります。
以前、“ベンチプレスはバーをへし折ることをイメージして握りしめる”と書籍で読んだのですが、これはへし折るように力を入れると前腕が回外して腕立て伏せのボトムのような自然な形になるのです。
私は長い間、トレーニングをする度に肩を痛めており悩んできましたが、手幅、ブリッジ以外にグリップが影響していることに気づきました。
結論から言うと、下記のような5本の指全てで握りしめるグリップが、バーを下げた時に窮屈なフォームに繋がり肩を壊す原因となっていました。
ハの時、逆ハの字関係なく、私の手では、5本指で握らずに人差し指か小指のどちらかを離さないと、最も出力を必要とするボトムで自然なグリップになりませんでした。
インターネット上のベンチプレスに関する動画や記事を見ると5本指で握っているように見えますが、実際は中心となる指があり、力の配分も人それぞれ違います。
研究によれば、逆ハの字よりもハの字の方が出力が高く、Youtubeでパワーリフターの動画を参考にすると、内ハの字が多いです。
上腕三頭筋長頭において、UH がNG とSH に対 して有意に高い値を示した(p<0.05)(図1)。その増 加量は NG に対して約 20%、SH に対して約 10% であった。
しかし、人によって骨格や筋肉のつき方が違うので、ハの字では肩に痛みを感じる場合、逆ハの字を試してみましょう。
追記:
このブログに訪れる方のうち、多くの人が八の字グリップをした時に前腕を痛めるようです。
これは柔軟性の他、過度に前腕が回内した形でバーを下げることが骨格的に無理な場合があります。
極端に回内させて手首を外側にできるのは猿手と呼ばれる腕の人だそうです。
残念ながら私は猿手ではありませんので、ラックアップ前から既に回内させたグリップを作ると、ラックアップ後にバーの重さで更に回内するため、回内させ過ぎとなり簡単に前腕を痛めます。
八の字グリップは過度に回内させなくても十分にできます。
1. ラックアップは手首を立てて垂直に下から押し上げる。
2. ラックアップ後、肩甲骨にバーの重さを乗せる。(バーを受ける)
3. バーの重さで手首が自然に寝る。(腕を意識して回内させない)
この時、バーを5本指で握るのではなく薬指と小指を外したり、ブルドッググリップと呼ばれる握るのではなくバーを潰すグリップにすると、手首が自然に寝やすいです。
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