ベンチプレスによる肩の痛みの原因とフォーム改善
このブログには多くの方が、「肩、ベンチプレス、痛い」というキーワードで訪れています。
私もベンチプレス初めて2年経っても相変わらず肩を壊していて、よく言われる「手首を寝かせ、肩甲骨を寄せ、ブリッジをする」ことを意識しても全く改善できていませんでした。
独学で40kgから始め80kgあたりで肩を練習の度に壊し、120kgで半年に及ぶ派手な怪我をしました。
その後、動画を撮るようになり気づいたのは、
・肘が開き過ぎている。
・肘が肩より下がっている。
ことが原因でした。
気をつけることはたったのこれだけだったのです。
まず、フォームを確認してみましょう。
椅子に座るか、立った状態で鏡を観ながらベンチプレスをシャドーで行います。
この時、なるべくブリッジをするように胸を張り、ベンチ台の上でのフォームを再現してください。
肩甲骨を寄せ(内転)、下げ(下制)ている正しい状態では、自然に胸がせり上がります。
自然なブリッジによって胸が高くなり、ボトムでは肘の高さが肩と同じか、肩よりも高い位置で切り返すことができます。
更に重心が変わるため、腹側にバーが流せるようになり、肘を開かずにバーを下げることができます。
もし、肩甲骨を寄せても下制ができていない場合は、肩甲骨がバーベルの重さを受けていると思いきや、実は受けた時に潰れてしまい肩が上がっている(すくんでいる)状態になりがちです。
これでは、バーの軌道は垂直になり、ボトムでは肘と脇の角度が広くなってしまいます。
この状態で胸までバーを下げようとすると、肘の高さは肩よりも低い位置で切り返すことになります。
腕が短い小柄な選手が81cmラインに人差し指を合わせても肩を壊さない理由は、なるべく高いブリッジを維持することで肩よりも肘が高い位置にあることと、バーの軌道を胸よりも腹側に流すことで、脇を閉じることにあります。
胸板が厚い人は、パラリンピックスタイル、ベタ寝というフォームでも、バーをボトムまで下げた時に、肘が肩よりも過度に低い位置まで下がらないためパワーが出ますが、ほとんどの人は先に肩を痛めるでしょう。
私はベタ寝でのトレーニングやインクラインベンチプレスでは、肘が肩より下がり過ぎないよう胸までつける必要はないと思っています。
ベンチプレッサーが高いブリッジを作るのは、挙上距離を短くすると同時に、怪我リスクを抑えるために必要なことなのです。
普段からできるストレッチとしては、
肩甲骨を寄せる。肩甲骨の下制。肺に空気を吸い込み胸をせり上げる。
この動きをトイレで鏡を見るとき等、ふとした時に行いましょう。
鳩胸をつくるような動きです。
ストレッチポールがあれば、広背筋、脇の後ろをほぐすことで柔軟性が高まります。
肩甲骨を全力で寄せてしまうと下制ができません、背骨に向かって肩甲骨が斜め下へ向かって動く意識を持ちましょう。