TEPPEN 2019 冬の陣 ベンチプレスのルールと考察
ボディビルディング 横川尚隆さんが出場した、TEPPEN 2019 夏の陣はこちら。
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TEPPEN 2019 冬の陣という番組で行われたベンチプレスチャレンジにおいて109回という記録を残した武田真治さんに筋トレ界隈がざわついており、多くのベンチプレッサーが挑戦しています。
しかし、ほとんどのベンチプレッサーが行う試技に対し挙上距離の短さや、一般人が見たことのないブリッジ高さによってチート行為だという批判がつきます。
ベンチプレッサーにおいて、体重の8割は非常に軽いウォームアップレベルの重量ですが、身体は体重の2倍のような高重量に合わせ最適化されており、自然といつものブリッジ(アーチ)を組んでしまったり、三頭筋が中心になるミドル、ナローグリップでは記録が出ない可能性があります。
TEPPENの放送はどのようなルールで行われているのでしょう。
2019冬の陣では、
・体重の8割の重さ
・お尻を上げると無効
・腕を伸ばす
・バーを胸に着ける
というルールが適用されています。
以上の4点を踏まえて参加者のフォームを確認しました。
まず、ほとんどの人が81cmラインに人差し指を置くか、かかるように握っています。
皆さん体格が良かったり腕が長いので、81cmライン最大で握っても、バーを下ろした時の前腕の角度は地面に対して垂直くらいになっており過度なワイドグリップにはなっていません。
清原弁護士においては完全に小指が81cmラインの内側にありナロー気味でした。
身体もしっかりしているので、手幅次第でもう少し伸びそうな気がします。
参加者の中でも最もフォームが綺麗なのは、魔娑斗さんでした。
まず、フォームの組み方がベンチプレッサー。
バーと肩の位置が遠くラックアップが勿体無いですが、脇も開き過ぎず試技自体はとてもバランスが良いと思いました。
それを踏まえて、武田さんを見てみましょう。
試技中に手幅を変えていますが、この写真では身長165cmの体格に対しワイドグリップに見えます。しかし、フォームを組む時点でブリッジもしていませんし、肩甲骨を寄せる動作もほとんどありません。(41回あたりで肩をベンチから離しており肩甲骨が寄せれていない)
そのため、終始ギロチン気味になっているように見えました。
特徴的な足台について考えましたが、膝が腰よりも高い位置にあり、レッグドライブが使えません。おそらく血液が下半身に溜まるのを防ぎ疲れにくくしているのではないでしょうか。
ベンチ台に足を乗せて行う”足上げベンチプレス”はバランスを取るのに体幹を使いますが、足台があれば、脚を高くしている状態を保ちつつ、足上げベンチのように体幹でバランスを取る必要がありません。
5秒以内であれば潰れても休憩して再開できるTEPPENルール内であれば、足台は回復面で機能するかもしれません。
TEPPENの放送では、魔娑斗さんを除いてベンチプレスをより効率良く上げるよりも、きんに君さんを筆頭にボディメイク寄りのフォームが中心でしたので、1RMに特化したベンチプレッサー勢のフォームがチートに見えてしまうのは仕方がありません。
次回は、ベンチプレス公式ルールに則り、体重の何%を上げられるかを競ってほしいですね。番組内で、ブリッジや手幅などをOKとして放送すれば、一般視聴者の見方も変わるはずです。
メインセット後にやってみました
メインセット後なので疲れていますが、試しにTEPPENの参加者に近いフォームで挑戦してみました。(4:30あたりから)
・過度なブリッジ
・レッグドライブ
・胸で迎えに行く
ことを禁止しています。